川の生き物を調べよう
ねらい
・底生生物の観察の方法について知ることができる。・生物は水の汚れ具合を見わける指標(ものさし)であることを知ることができる。
・地域の川のあり方について関心をもつことができる。
対象者
小学校中学年以上準備するもの
・網 ・バケツ ・白いバット・シャーレ(種類ごとに分けたりするときに使う) ・ルーペ(虫めがね)
・ワークシート ・鉛筆 ・地図
・ビニールの白い敷物(川の中から取ってきた石などを敷物の上に置くと、白い敷物の上で生物がめだち、取り残しを防ぐことができる)
進め方
- 調査計画を立てます
- 調査に適した場所を探します。きれいな川の上流部、濁った川の中流部、下流部などタイプを変えた調査場所を設定すると、水質による底生生物や川のまわりの様子などの違いを知ることができます。
地図に調査する場所を書き入れます。事前に必ず現場を下見し、調査場所への入りやすさ、移動の時間なども調べておきます。人数、移動時間などを考えて、無理のない計画を立てます。
- 調査して記録します
- 調査場所に行きます。川のまわりの様子、流れの様子、土手の様子、川原の利用の様子を観察し、ワークシートに記録します。
- 生きものを採取します。
- じっくり観察して、指標生物の種類と数を調べます。
- ワークシートに記録します。つかまえた生きものの中には指標生物ではない生物もいますが、それらについても観察してメモしておきます。
- 調査が終わったら、観察した生物や石は川に戻します。
- 調査結果を持ち寄って、見つかった指標生物を集計し、水質階級の判定をします。
- 話し合います
水の汚れは川のまわりの様子・流れの様子と関係があったのかどうか、どんな生きものがすむ川にしたいか、どんな川にしたいのか、そのためにはどうしたらいいのか、全員で話し合います。
インフォメーション
- 国立環境研究所全国水生生物調査のページでは水生生物による水質判定調査について詳しく解説しています。
- 国土交通省京浜河川事務所の「Keihin Kids(ケイヒンキッズ)」の「川の生きものから、水のきれいさをしらべてみよう」では、子ども向けにこの調査の方法について詳しく解説しています。指導者向けのガイドも掲載されています。
- 水生生物調査法に関する冊子は日本水環境学会で販売しています。
- 川の観察については、『自然観察ハンドブック』(日本自然保護協会)が参考になります。
学習の展開の視点
川底にすんでいる生きものは、過去から調査時点までの長い時間の水質の状況を反映しています。水生生物調査は、川に生息する水生生物から水の汚濁状況を判定するものですが、単に水質を知ることを最終的な目標にせずに、水が生きものの命を育んでいることを知り、生きものと水、水質と周囲の環境、環境と人との関わりについて考えてもらうきっかけとすることが大切です。川の環境がどうして変わってきているのか、そこに人はどのように関与しているのか、身近な川をよりよい状態に保つために、自分たちは何をすればよいかを考えるようにします。また、調査を継続的に毎年続けていくことで、川の変化を知ることができます。土地利用などと調査結果を重ね合わせると、川の汚れの原因などを考えるのに役立ちます。
ワークシートにあげた指標生物は全国的に見つけることができ、ある程度の個体数がいて、夏の期間は必ずいる種であること、誰にもでも見つけることができ、区別が簡単であることなどから選定されています。小規模の川では、どんな生きものがすんでいるかというデータはほとんど整備されていません。この調査をきっかけに、地域の川にいる生物のデータを蓄積し、地域の川の生きものガイドなどをつくっていくことも意義深い学習となります。










